国際パッシブオープンデーに参加しました
先日、私たちは 国際パッシブオープンデー2025 に参加しました。
このイベントは、世界中のパッシブハウス・レベルの建物が一斉に見学会を行う国際的な取り組みです。
実際に人が暮らしている、あるいは日常的に使われている建物を通して、住み心地や空気感を体感できるのが大きな特徴です。
モデルハウスとして整えられた空間ではなく、
“普段の暮らしそのもの”を見てもらう。
そんなこのイベントのあり方に、私たち自身も共感しました。
今回のイベントについては、パッシブハウス・ジャパンが発信している公式ブログでも紹介されています。
▶ 国際パッシブオープンデー2025(パッシブハウス・ジャパン公式ブログ)
国際パッシブオープンデーとは?

国際パッシブオープンデーは、世界各国で同じ時期に見学会を開催する取り組みです。
住宅に限らず、オフィスや学校など、さまざまな用途の建物が公開され、実際の使われ方や空間の質を感じることができます。
このイベントで大切にされているのは、
建物に入り、空気や温度、居心地をそのまま感じてもらうことです。
数値や言葉だけでは伝わりにくい住まいの本質を、
体感を通して理解してもらう。
それが、このイベントの大きな魅力だと感じています。
今回公開した住まいについて


今回は、佐賀県内にある2つの住まいを、
ツアー形式でご覧いただきました。
それぞれ違う住まいでありながら、
室内に入ったときに感じる心地よさには、共通するものがありました。
物件が違っても変わらない快適性に、
あらためてパッシブハウスの魅力を感じる時間となりました。
当日は、いつもの暮らしの延長として、ありのままの住まいをご覧いただきました。
室内に入った瞬間に感じるのは、強い印象ではなく、違和感のなさ。
暑さや寒さを意識することなく、家のどこにいても落ち着いて過ごせる空間が広がっていました。
「性能を見せるための住まい」ではなく、
暮らしの中で自然と快適さが続いている住まい。
パッシブハウスが目指している住まいのあり方が、素直に伝わる時間だったと感じています。
来場された方の反応
来場された方がまず驚かれていたのは、
家じゅうどこにいても温度差を感じないこと、そして
室内干しをしていても、においや湿気をほとんど感じず、乾燥もしていない心地よい空気感でした。
「ずっとここにいても心地よさが変わらないですね」
そんな言葉が印象的で、特別なことをしていないのに、自然と快適さが続いている様子が伝わってきました。
また、冷暖房に過度に頼らなくても、
日差しのぬくもりをうまく取り入れることで、室内がやさしく暖かく保たれていることに、驚かれる方も多くいらっしゃいました。
パッシブハウスについてすでに知識をお持ちの方からも、
「本当にきもちがいいですね」
といった声が何度も聞かれ、快適さを実感されている姿が強く印象に残りました。
NHKのラジオ・テレビでも取り上げられた国際イベント
この国際パッシブオープンデーは、
先日NHKのラジオやテレビでも取り上げられ、パッシブハウスという住まいの考え方が紹介されました。
番組では、快適性や省エネ性能だけでなく、
実際の暮らしの中で感じられる心地よさや、住まいの在り方そのものに注目が集まっていたのが印象的でした。
こうして公共メディアでも紹介されることで、
パッシブハウスへの関心が着実に広がっていることを感じます。
なぜ「体感」が家づくりの基準になるのか
今回あらためて感じたのは、
どれだけ丁寧に説明を受けても、最終的な納得感は体感から生まれるということです。
一度こうした住まいを体感すると、
それまで当たり前だと思っていた住環境を、自然と見直すようになります。
体感は、家づくりの大切な「基準」になると感じています。
これから家づくりを考える方へ
今回の国際パッシブオープンデーを通して、
あらためて感じたのは、家づくりの主役は建物ではなく、その先にある暮らしだということです。
どんな性能か、どんなデザインかの前に、
どんな毎日を送りたいのか。
もし家づくりを考え始めたばかりであれば、
一度、こうした住まいを体感してみることが、
後悔しない家づくりの大切な一歩になるかもしれません。

